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ノイマントーキョー株式会社

「テレワーク・異文化・高品質」という社是は何なのか?

どうも。代表の馬場一樹です。

先日「テレワーク・異文化・高品質」という社是を発表しましたが、社員からもう少し説明が欲しいという意見がありましたので詳しく話そうと思います。

テレワーク

そもそも僕がテレワークを始めたきっかけについて話そうと思います。 当時、東京でいわゆる客先常駐スタイルの IT 系企業で働いていた僕は、毎日満員電車にのってお客様先のオフィスに通っていました。 そのころ考えていたこととしては、

  • そもそも満員電車がしんどい
  • 出社したところでどうせ隣の席の人ともチャットで話す
  • いびきかいて寝てるおっさんが近くの席にいてしんどかった

こんな感じで「これ出社してる意味ないな」と思ってました。 この辺の話は以前個人ブログの方に詳しく書いたのでそちらをご覧ください。

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異文化

弊社ではテレワークにより日本各地から社員や仕事を集めており、さらに最近ではネパールオフショアをやっていたり海外から仕事を得たりしようとしていたり、日本に限らずグローバルに行動をしている。

そうした中で重要なのが相手のことを受け入れる力というか自分の常識を相手に押し付けるのではなく、お互いに違うバックグラウンドを持っているということを意識して生活をすることだと思う。

そういう意味で「異文化」という言葉を入れている。

「異文化」とするか「多様性」とするか悩んだ。というのも僕の好きな言葉に Ruby を開発した Matz の「多様性は善」という言葉がある。 これは Matz が Ruby を作ったときにすでに Perl/PHP/Python のような言語があるのになぜ Ruby を作ったのか、という質問をされてそれに対する答えとして出した言葉だという。 なにか目的を果たすにしても最適な答えだけに執着するのではなく多様性を受け入れて経過を見なければどれが最適化分からないという意味だと思う。 だが僕たちが目指しているのはテレワークにより background の異なる人と協業する世界なのであって、それは単に「多様性」を受け入れるというより「異文化」と向き合うことじゃないかと思う。

また僕の中の候補として「多態性 (Polymorphism)」という言葉もあった。これはプログラミングの用語で「同じインタフェースで呼び出しても異なる結果を得ることができる」という感じの意味だ。 例えばスマートフォンは多態性の最たるもので、画面をタップしたりスワイプしたりするインタフェースは同じなのに実際にできることは様々だ。このような振る舞いを多態性と呼ぶ。 人間に当てはめると、同じ仕事を誰かに依頼したとき人によって成果物が異なるというのが多態性っぽいなと思う。 まぁそもそもプログラミング用語を人間に当てはめるのもちょっと違う気がするので、結果として「異文化」という言葉を採用した。

ただ人種問題とかが雇用に影響するような国もあるので、そういう部分まで含めると最適な言葉ではないかもしれない。

高品質

これは言うまでもないがお客様に対して提供するシステムなどの成果物のクオリティはもちろんのこと、ミーティングや普段の勤務での態度なども高品質であるべきだという気持ちによる。

Perl を作ったラリー・ウォールによるとプログラマの 3 大美徳は「短気・怠惰・傲慢」らしい。 それぞれの意味としては

  • 短気 ... 後回しにせずすぐにやれ
  • 怠惰 ... 同じことを繰り返すような無駄なことは効率化して怠けろ
  • 傲慢 ... プログラマとしての矜持をもってコードを書け

という感じだと思う。僕はこの 3 つの中でいちばん重要なのは傲慢だと思う。 「高品質なシステムを作る」というのは傲慢な考えだ。 現実的に時間がなくてテストをかけないこともあるし、自分の技術不足で汚いコードになることもある。 それでもその時できる限りの品質のプログラムを書いているという自負を持たなければならない。 それがプログラマとしての矜持だと思う。

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